ショートプログラム(SP)首位の宇野昌磨(20=トヨタ自動車)がフリーで183.96点、SPと合わせ合計276.45点で優勝した。

冒頭から3種類の4回転ジャンプを成功させる。その後はジャンプで回りすぎてバランスを崩す場面もあったが、スピーディーで華麗な演技をみせた。

初出場で銀メダルに輝いた平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)を経ても、宇野のスタンスは変わらない。日々の練習で課題を見つけて、それをクリアしていくことに何よりの喜びと達成感を見いだす。10月、GPシリーズに向けた会見に出席した宇野は今季のテーマを「信じる!」と記した。「信じるというのは難しいところはあります。まず信じられるだけの練習をしなければいけない。もちろん信じたからって絶対できるってわけではない。信じて、うまくいかなかったときの悔しさは計り知れないかもしれないですが、信じずに逃げるよりも信じて向き合って、試合で全て失敗も成功も受け入れようかなと思っています」。日々の練習に力を注ぎ、自分を信じて試合に臨んでいる。

これで4季連続のGPファイナル(12月、カナダ・バンクーバー)を、男子一番乗りで決めた。15、16年は3位。地元名古屋で行われた昨年大会では、0・50点差の2位でネーサン・チェンに敗れ、初優勝を逃した。「自分の演技をすれば、自ずと点数が出て、結果がついてくる」。自分で納得できる演技ができた時、タイトルにも手が届く。