近大が逆転勝利で5位から4位に浮上した。後半9分に同点に追いつくと、同18分にCTB福山竜斗(2年=天理)が右スミに勝ち越しのトライ。その後は関学大の猛攻撃にあった。同点、逆転を許してもおかしくない状況だった。

しかし自陣ゴール前で粘り続け、逆に後半ロスタイムには速攻からWTB川井太貴(4年=常翔学園)が左スミに飛び込んだ。あまりにも劇的なダメ押し点に涙を流す選手もいた。

中島茂総監督(72)は「川井のトライには、びっくりした。あれだけ(後半のように)できるんだったら、前半からやってほしかった」と冗談をまじえつつ、興奮も隠せなかった。敗れた関学大の牟田至監督は「前半に点を取りきれなかったことが敗因。単純なミスも後半(の近大の反撃)につながった」と振り返った。

近大には全国大学選手権出場の可能性が、30日の摂南大との最終戦まで残された。今季から関西の出場枠が1つ増えて4つになった。既に4連覇を飾った天理大と同大に加え、この日で京産大も出場権を得た。残る1枠へ、近大が望みをつないだ。2012年度以来7大会ぶりの全国へ、最高の勢いをつけた。