ショートプログラム(SP)首位発進の羽生結弦(25=ANA)が、フリーで172・05点を記録して、合計282・77点で2位となり、4年ぶり5度目の優勝を逃した。

国際スケート連盟(ISU)非公認ながら“世界歴代最高”をマークしたSPの勢いに乗りたかったが、冒頭の4回転ループで着氷が乱れた。続く4回転サルコーはクリーンに着氷したが、3回転ルッツが跳んだ瞬間に回転がほどけるミス。4回転トーループも着氷で乱れ、最後に予定していたトリプルアクセル(3回転半)とダブル(2回転半)の連続ジャンプは、得意の3回転半で転倒した。

フィニッシュポーズ後は、苦笑いを浮かべた。得点を待つ「キス・アンド・クライ」でも、演技映像で自分のミスしたジャンプを見る度に、両手で目を隠すなどしておどけた。

◆羽生の全日本選手権 5度目の出場となった12年に初優勝。15年には男子史上5人目となる4連覇を達成した。しかし、5連覇が懸かった16年は、拠点のカナダ・トロントから帰国した後にインフルエンザを発症して大会前に急きょ、欠場。17年は11月のNHK杯での公式練習中に4回転ルッツを転倒した際に右足首を負傷し、18年も11月のGPロシア杯で再び右足首を負傷するなど3年連続で欠場した。