静岡県は25日、実行委員会選出の2020年東京オリンピック(五輪)聖火ランナー63人を発表し、1992年バルセロナ五輪競泳女子200メートル平泳ぎ金メダリストの岩崎恭子さん(41=沼津市出身)が、著名人対象の推薦枠で選ばれた。来年6月24日から3日間の日程のうち、2日目の同25日に県内を走る。計5つの推薦枠で、来年の東京パラリンピック陸上男子走り幅跳びに出場が内定している山本篤(37=掛川市出身)も、3日目の同26日に務める。

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岩崎さんが04年アテネ五輪大会以来、2回目の聖火ランナーに選ばれた。前回は近代五輪発祥の地アテネへ聖火をつなぐランナーとして都内を走った。今回は56年ぶりに東京で開催される大会だ。

「アテネのときも大きな役割だったと思っていますが、日本で、東京でという思いは特別です。自国開催が決まったとき、私が生きている間に開催されるんだといううれしさがありました。選ばれて本当に光栄です」と喜びを語った。

五輪には92年バルセロナ大会、96年アトランタ大会と2回出場。その後も取材などを通して関わってきた。生まれ育った静岡県東部では、東京五輪の自転車競技などが開催される。以前はプールがあり、大会や合宿で通った日本サイクルスポーツセンターも使用される。「なじみの場所で五輪が開催されるのはうれしいです。人気のスポーツですから世界中から多くの人が訪れると思います。ぜひ静岡県のいいところを知って欲しい」と話した。

聖火ランナーを務めるのは来年6月25日の予定で、ルートは未定。「とにかく自分自身が楽しみたい。その思いがみなさんに伝われば」と抱負を語った。