男鹿工(秋田)が36-14で青森北を下し、23大会ぶり5度目の花園出場に王手をかけた。前半、ドライビング・モールから連続トライを決め、計6トライ3ゴールを挙げて逃げ切った。明日9日の決勝は黒沢尻北(岩手)と対戦。全国100回大会記念の東北代表切符1枚を争う。

ラグビー王国、秋田の実力を示した。前半4分、敵陣ゴール前5メートル左ラインアウトからモールで押し込み先制トライ。続く13分も左ラインアウトからモールを形成。左WTB小野聖夏(2年)が左隅に抜け出し、追加点を挙げた。後半もラインアウトからモールを起点に計3トライ。1年時からレギュラーのSO今津谷剛希主将(3年)は「モールでしっかり押せた。前後半を通して自分たちのゲームができました」と振り返った。

県準決勝で秋田中央の3連覇を阻止。18年ぶりに決勝に進出したが、0-102で秋田工に大敗した。原点に返った選手たちは相手攻撃を複数で止める低いタックルを徹底。守りから攻撃のリズムにつなげた。将来的に男鹿海洋との学校統合が進められている。男鹿市出身で就任7年目の近藤周平監督(57)は「アタック力0のチームだが、気持ちはタックルに表れていた。少しでも男鹿を元気にして活気づけたい。頑張るだけです」と決勝戦をにらんだ。【佐々木雄高】