20年ユース五輪(オリンピック)金メダリストの鍵山優真(17=星槎国際高横浜)が首位発進した。

冒頭、4回転サルコー-3回転トーループに成功。続く4回転トーループも決めた。出来栄え点(GOE)は1本目がプラス3・10点、2本目がプラス3・61点という完璧なジャンプ。しかし、最後のトリプルアクセル(3回転半)が跳べず、得点がつかなかった。

演技後、思わず頭を抱えたが、4回転ジャンプ2種2本の出来が圧巻で87・26点のトップ通過。「めっちゃくちゃ悔しくて…。前半(4回転2本)が練習よりうまくいっていたので。このままいけるって思ったんですけど、余計なこと考えたのか、ノーミスしたいと思っちゃったのか、うまく体が動かなくなった。いつも通りのリズムで跳べなくて抜けちゃったので、悔しいです」と振り返った。

-4回転ジャンプについては

個人評価では満点に近いジャンプ。良かったです。

-表現については

(振付師)ローリー(・ニコル)さんに言われたことに加え、自分で音楽を感じて表情を作れたと思う。

-父(五輪2大会出場の正和コーチ)から言われたことは

「ちょっと、まとめようとしすぎちゃったね。慎重になっちゃって、アクセルがうまくいかなかったね」と言われました。明日への課題としたいと思います。

-アクセルが自分のリズムで跳べなかった、とは

跳ぶ前の構えで巻き過ぎちゃって。普段は1、2の3で跳ぶんですけど体も巻き込む感じになっちゃったので跳べませんでした。

-あの場面からは跳べないのか

体自体が傾いちゃっていたので、回転につなげるのは難しいかなと。すべてのジャンプにおいて肩の位置を気にしてやっているんですけど、そこがゆがんでしまいました。

-東日本選手権で転倒し、腰のあたりを打撲していたが

もう体の痛みはなく万全の状態で臨めました。(負傷後)練習は休んでないです。痛み自体は4、5日くらいでなくなりました。

-トリプルアクセルを失敗した後、気持ちの切り替えは

アクセルの点数が入らなくなってしまったんですけど、落ち込んだままやってしまうと、その後のスピンやステップに影響が出る。アクセルの後は、しっかり気持ちを切り替えてやりました。

-フリーへ

あまりノーミスしたい、とか考えず、1つ1つを丁寧に、ジャンプをこなしていけたらと思います。

【木下淳】