東京五輪柔道代表の男女14階級で唯一決まっていなかった男子66キロ級代表決定戦が行われ、17、18年世界王者の阿部一二三(23=パーク24)が、19年世界王者の丸山城志郎(27=ミキハウス)との日本柔道史上初の「ワンマッチ」を24分を超える死闘を制し、東京五輪代表に内定した。

過去7度の対戦で3勝4敗と負け越していたが、昨年11月のグランドスラム(GS)大阪大会に続く2連勝。7戦中6戦が延長戦までもつれていた。16年リオデジャネイロ五輪後から続いてきたライバル対決を完結させた。

無観客で行われた“令和の巌流島決戦”。異例の一騎打ちを制した阿部は、妹の詩(うた)とともに、来年の東京五輪でダブル金メダルを狙うことになる。

 

◆阿部一二三(あべ・ひふみ)1997年(平9)8月9日、神戸市生まれ。兵庫・神港学園高2年の14年に男子史上最年少の17歳2カ月で講道館杯全日本体重別選手権を制覇。14年ユース五輪金メダル。世界選手権は17年に初出場優勝、18年に2連覇、19年は3位。20年はGSデュッセルドルフ大会優勝。女子52キロ級で東京五輪代表の詩(日体大)は妹。得意は背負い投げ。日体大出、パーク24所属。168センチ。