「一生に1度」を逃しても…。全国大学ラグビー選手権で天理大の初優勝に貢献したNO8山村勝悟(2年=天理)が、快挙の裏話を明かした。

9日、中学までを過ごした東大阪市の役所を訪問。地元の同市から「スポーツ表彰」を授与され「率直にうれしいです」と笑った。

1月11日、東京・国立競技場で行われた早大との決勝はフル出場。その頃、地元では成人式が開催されていた。新型コロナウイルスの影響で、今年は「密」を避けるために花園ラグビー場で実施。もちろん山村は参加することができず「行きたかったです…」と苦笑いした。「一生に1度」の機会こそ逃したが、悲願の大学日本一をつかみ「寂しかったけれど、友達からも『最高の成人式やったやん!』と言われました」とほほえんだ。

この日の表彰式には決勝で4トライを挙げた東大阪市立日新高出身のCTB市川敬太(4年)、同市の小阪中を巣立ったフランカー服部航大(3年=天理)も出席した。

野田義和市長(64)から「花園がある以上、関西の大学に頑張って欲しいという思いがある。『うれしい』の一言です」と祝福を受け、卒業後にトップウエストAリーグの中部電力に進む市川は「東大阪に優勝を報告できて、うれしく思います」。来年度は最上級生として関西6連覇、全国2連覇を目指す服部は「連覇はあくまで目標。チャレンジャーとして、関西、関東の相手と戦いたい」と力強く言い切った。【松本航】