開志国際(新潟)は九州学院(熊本)に104-76で好発進した。第1クオーター(Q)の1分17秒に先発のPF白沢朗(3年)が左足首をひねってリタイア。開始直後のアクシデントに、途中出場したU16日本代表候補のPF武藤俊太朗(2年)が前半だけで14得点(通算18得点)して、実力を見せた。

190センチのPF武藤が全身をコートにはずませた。先輩の不運なケガを発奮材料に得点を重ねた。「責任感をもってやらなければと、思い切ってプレーした」。ディフェンスの穴を見つけてゴール下にドライブ。リバウンドを拾ってゴールも決めた。第1Qは29-4。自身もチームのスタートダッシュの流れに乗って同Qは8得点した。

U16日本代表候補の第2次強化合宿(6月=神奈川)に武藤は参加してきた。学校でのポジションとは違い、候補合宿で担ったのはSFとSG。「学ぶことが多かった」とプレーの幅を広げた。実は、先発メンバーからサブに回ったのは大会1週間前。「ベンチからでも、たくさん点をとりたい」とサブスタートを奮闘の糧にもしていた。

富樫英樹監督(59)は「もっとやれる、という感じ」とホープに大きな期待をかける。18年に優勝の経験がある開志国際は100点ゲームで地元Vへ好スタート。武藤は「(先輩に)遠慮しないでプレーができている」と初戦で好感触をつかんだ。【涌井幹雄】