12年ロンドン、16年リオデジャネイロ・オリンピック（五輪）代表の寺本明日香（26＝ミキハウス）は、跳馬を欠場したため、段違い平行棒、平均台、床運動の3種目合計38・565点で上位24人の決勝に進めず、現役最後の演技を終えた。

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最後の平均台を終えると、寺本の目から涙があふれた。両手で顔を覆い見上げた先には、長年指導を受けた坂本周次コーチが待っていた。しっかりと抱き合うと、昨年引退した東京五輪銅メダルで親友の村上茉愛さんともハグ。「いろんな思いがあったと涙が出てきた」。跳馬を除き、3種目を大きな過失なく演技できた。「めちゃくちゃ楽しかった。悔いのない演技ができて、皆さんに感謝している」とすぐ笑顔に戻った。

会場である東京体育館は、初めて日本代表として戦った11年世界選手権の舞台。「人生が変わった思い出のある場所」。あれから11年。「日本代表の力にもなりたい」と、6歳から始めた体操人生に幕を下ろした。