B1新潟は12日、チーム練習を中之島体育館で行った。B1群馬から6月に移籍してきたSG杉本天昇(24)が完全復活をかけて、10月1、2日のアオーレ長岡での開幕カード島根戦に備えている。大学屈指のシューターとして期待された昨季、群馬では左膝の負傷の影響で出場18試合と不本意な結果だった。環境を変えた今季、昨季リーグ最下位の22位から巻き返しを図る新潟の浮上と、自身の復調を結びつける。

練習中、プレーが途切れると杉本はチームメートに声をかける。動きの確認にムードを盛り上げる一言を加える。「士気を高めることも役目」。全体練習が終われば、藤原隆充コーチ(44)とワンツーマンで得意のシュートの自主練習。仕上げに抜かりはない。

「覚悟を決めて新潟にきた」と言う。昨年の今ごろはリハビリの最中だった。群馬(当時B2)の特別指定選手だった昨年2月のB2奈良戦で左膝前十字靱帯(じんたい)断裂、半月板損傷など全治9カ月の大けがを負った。昨季出場は18試合で1試合平均0・9得点。日大2年のインカレで得点王に輝いた点取り屋にとっては屈辱だった。新天地の新潟ではコートに立ち、勝利への貢献が復活のアピールになる。

練習後のマッサージ、自宅での電気治療機でのケアを欠かさずコンディションを整える。島根との開幕戦まで2カ月を切った。「早く試合がしたい」。新潟での1年目を真の実力発揮の場にする。【斎藤慎一郎】

◆杉本天昇(すぎもと・てんしょう)1998年(平10)7月20日生まれ、秋田県出身。土浦日大高では2年時の国体優勝、ウインターカップ準優勝。3年時の16年、U18日本代表メンバー入りし、アジアU-18大会2位に貢献。日大1年の17年にはU-19ワールドカップに出場。3年時にB1北海道、4年時で当時B2の群馬の特別指定選手に。卒業後に群馬と21-22年の選手契約を結ぶ。186センチ、86キロ。ポジションはSG(シューティングガード)。背番号10。