宇都宮ブレックスが千葉ジェッツふなばしにB1リーグ史上最多の21連勝を許してしまった。

約1カ月ぶりのリーグ戦は試合内容以上に点差がついた。東地区首位を快走する相手と、なかなか波に乗れない昨季のリーグ王者。どこが違うのか。千葉はエドワーズら主力4人がケガで出られず、インサイドでは宇都宮が有利。リバウンド数では千葉を上回った(36対33)。

一方、シュートの精度は劣った。顕著だったのは3点シュート。千葉が35試投で成功率42・9%だったのに対し、宇都宮は29試投で成功率27・6%。佐々宜央ヘッドコーチ(HC)が「3点シュートが入りきらなかった」というように、成功率の差がそのまま点差に表れた。

しかし、それ以上に差を感じたのがディフェンスだ。インサイドに弱みがあった千葉は、ジョシュ・スコットらビッグマンがボールを持つと、2人3人がかりでプレッシャーをかけた。スコットが立ち往生するシーンもあり、攻めあぐねたあげく、ショットクロックバイオレーションをとられてしまうことがたびたびあった。

鵤誠司は「相手のプレッシャーディフェンスになかなか攻められない時間帯があった」と振り返る。一方で宇都宮のディフェンスは「ちょっとぼわっとしてしまった」(佐々HC)。強みであるはずの守備で、アドバンテージを取り切れていない。

守備の要のひとり、遠藤祐亮が最終クオーターで左足を痛めてしまったのも気がかりだ。佐々HCは「あそこまで引っ張ってしまった。代えておけばよかった」と悔やむ。「チーム全体として戦いきれなかった。全部出し切ったかどうか、そこが残念」。鵤誠司が言う。「ディフェンスにはみんなプライドを持っている」。リーグ戦は残り21試合。王者のプライドに期待したい。