柔道の今夏パリ五輪(オリンピック)男子100キロ級の日本代表に内定した東京五輪金メダルのウルフ・アロン(27=パーク24)が15日、東京・講道館で記者会見した。

男女14階級で唯一、代表選考が越年していた中でオーラスの内定者に。前日のバレンタインデーに全日本柔道連盟(全柔連)強化委員会が開かれ、推薦が認められ、連続代表になったこともあって、会見場の入り口に段ボール箱を用意していた。

「たいへんお待たせしました 本日よろしくお願いします ウルフ・アロン ご自由にどうぞ」

中身は約350個のチョコレート。報道陣への差し入れについて「いかにも僕がやらなさそうなことなんですけど」と照れ笑いしながら「一応、バレンタインということもあって、マネジャーさんと話しまして。かなり残ってるんで、ぜひ持って帰ってください」と笑わせた。

五輪に関する知的財産保護、アンブッシュ・マーケティング防止の観点から商品名は明かせないものの「受験生の分も持っていってしまって、ちょっと申し訳ないんですけど(笑い)。自分自身『勝つ』ということも意識してチョコレートにしました」。最後1枚のパリ切符を手にし、全14選手で最後の内定会見に出席したことで「文字通りではあるですけど、少し100キロ級の代表(内定)が遅くなってしまって申し訳ないという思いが、まず1つ。また、皆さんにも少し苦い思いだったり、甘い思いだったりをしてもらいたいなと思って、ああいったものを用意させていただきました」と説明していた。【木下淳】