ノルディックスキー・ジャンプ女子で18年平昌(ピョンチャン)五輪銅メダルの高梨沙羅(27=クラレ)が27日、今季のワールドカップ(W杯)の全日程を終えて羽田空港に帰国した。

今季は2位に1度入ったのが唯一の表彰台で、2季連続未勝利に終わったが、「初めは調子を上げることができなかったが、後半につれて徐々に自分の思っていることが体現できるようになってきた。来年につながるような締めくくりができた」と、前向きな言葉で振り返った。

今季から、22年北京五輪ノーマルヒル金メダリストの小林陵侑や中村直幹と、合同練習を実施。フィンランドのヤンネ・バータイネン氏をコーチに師事した。同じく96年生まれの仲間たちと研さんを重ね、「新鮮味はすごくあった。自分に足りないものとか、今後自分に合うものを見つけなきゃいけないということはすごく感じられた」と刺激を受けた様子。コーチとは「もっとコミュニケーションを取っていきたい」と、さらなる信頼関係を築いていくつもりだ。

今月、「夢だった」と語るフライングヒルの大会にも参戦を果たした。「緊張したけど、周りのサポートに助けられて楽しかった」と笑み。新たな挑戦で、モチベーションを高めた。

来季は、4大会連続出場を目指す26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪に向けた大切なシーズン。「今季はたくさんの課題も出たし、学びが多かった。その課題をしっかり克服できるように、つなげられるような時間を過ごしていきたい」と、早くも先を見据えていた。