東京6大学連盟とプロ野球ヤクルトが、球界初となるプロアマ合同のチケットコラボレーションを目指していることが26日、分かった。すでに両者の実務者同士で検討に入り、早ければ来春開幕からの実現に向けて議論を進めている。

 土日開催の東京6大学リーグ戦とヤクルトのホームゲームは、共に神宮で開催している。東京6大学のチケットの半券があれば、ヤクルト戦のナイターを割引料金で観戦できる。逆に、ヤクルト戦のチケットを持っていれば、昼間の6大学を割引で応援できるというプランだ。両者のチケット価格には差があり、割引率などの細部は今後検討を重ねていく。

 日本学生野球協会・内藤雅之事務局長(49)は「同じ球場を使っている同士。お互いのファン層拡大につながれば」と期待する。ヤクルトには早大OBの青木、田中、武内、慶大OB加藤、明大OB佐藤、一場が在籍するなど、昔から東京6大学との結び付きは強い。今秋は6大学とヤクルトの併用日が9日あった。

 日本ハム1位の斎藤佑樹投手(22=早大)が卒業する来春以降に向けて、東京6大学では今年から観客増を目指す活性化委員会を設立した。各大学や神宮でPR号外を配布し、500円の応援席を新設。ヤクルトもホームゲームの観衆アップを目指しており、両者の思惑は一致する。

 これまで巨人戦のチケットがあれば、東京ドームに隣接する遊園地「東京ドームシティアトラクションズ」の割引サービスなどはあったが、プロアマでは初。春も秋も、神宮を訪れるファンにとっては長く、楽しい1日になりそうだ。