北海のイケメンエース、大西健斗投手(3年)が力尽きた。

 4回途中、作新学院の猛攻の前についに甲子園のマウンドを降りた。それまでの4試合、すべて1人で投げ抜いてきた。「代わった方がチームのため」と潔く左翼の守備へ就いた。

 再びマウンドへ上がることはなかった。1-7で試合は終わり、深紅の大優勝旗を札幌に持ち帰ることはできなかった。

 銀メダルを胸に「V6岡田准一似」と話題のイケメンは終始笑顔でインタビューに答えた。

 -今の気持ちは

 大西 やりきったという思いですね。

 -右肘に違和感があったのか

 大西 日南学園戦(17日、3回戦)あたりから「だるいな」という感じでした。痛くはないんですが。症状が出てました。

 -逆転された4回の失点には不運な打球もあった

 大西 そういうことあるのが甲子園。次の打者を抑えられなかった自分の責任です。見事に打たれました。自分の力が足りなかった。

 -準優勝に終わって

 大西 最後まで高校野球ができたってことが幸せです。最後は優勝したかったですけど銀色のメダルでも、最後の最後、称えようかなって思います。一人間としてこの舞台に立てたことが良かったです。

 -9回裏、打席に入ると大きな手拍子が起こった

 大西 拍手は聞こえました。うれしくて何とかして打ってやろうと思いましたがだめでした。素晴らしいボールだった。(今井は)いい投手だなと思いました。

 -試合後、笑顔だった

 大西 キャプテンとして暗い顔をしていないで笑顔でいようと思いました。

 -キャプテンとしての思いは

 大西 最低で最高の代。秋も春も支部予選で負けてしまったので。苦労したことは最初みんなを一つの目標に向かせることがなかなかできなかったことですね。でも、まずは仲間に「ありがとう」と言いたいですね。