今秋ドラフトの目玉に挙がる済美(愛媛)の安楽智大投手(2年)が4日、松山市内の同校グラウンドで本格的に始動した。

 阪神、楽天、日本ハムの3球団スカウトが視察に訪れた。チームにとって14年の始動日で、主将の安楽が先頭に立ってナインを引っ張った。「プロになりたいという、こだわりをたくさん持ってきた。最上級生になって、プロ入りよりも、まず甲子園に出ること。この冬にどれだけやったかが、夏につながる。入学した当初の目標、全国制覇につながっていく」。昨春センバツで2年生の春史上最速の150キロを計測し、準優勝。最速157キロ右腕は昨秋愛媛県大会1回戦で敗れ、右肘違和感を訴えていた。負傷後は投球練習を回避し、体力強化に専念。この日はキャッチボールを行った。「まったく痛みはない。1月は徐々にやって、2月にしっかり投げ込んで、3月に持っていきたい」。3月上旬での実戦復帰を思い描く。球速へのこだわりも強調。「160キロは目標のなかにある。それを失うと自分ではない」。剛腕としてのプライドをにじませ、高校ラストイヤーに臨む。