<高校野球福岡大会:門司学園7-1西田川>◇7日◇1回戦◇福岡ヤフードーム

 九州7県で7日、地方大会の開会式が行われた。福岡大会では、門司学園・牛島将太捕手(3年)が本塁打が出ればサイクル安打の4打数4安打3打点と大暴れ。西田川に快勝し、2回戦に駒を進めた。

 広い福岡ヤフードームで思いっきり走り回った。門司学園の3番牛島が、4打数4安打3打点と大当たり。二塁打、単打、三塁打と出て、本塁打が出ればサイクル安打達成と、初日からエンジン全開だ。

 まずは3回。無死一塁でスライダーを振り抜くと、打球は左翼手を越える二塁打となり先制点を挙げた。「変化球の多い投手なので変化球を狙っていました。みんな緊張していたので先制点がほしかった」と狙い通りの一打だった。6回の3打席目で左翼フェンス手前まで飛ぶ三塁打。チームを盛り上げ、終わってみれば13安打7得点。大久保誠監督(44)も「プレーでみんなを引っ張ってくれます。誰もが認めるリーダーです」と、絶大な信頼を寄せている。

 1年からクリーンアップに座り通算本塁打15本。秋までは4番だったが、春の県大会後、自ら3番を志願した。「3番は器用な打撃をしなければいけないので、2年生を4番にして自分が3番になるのがいいと思った」。長打を放つパワーとバントを決める緻密さでつなぎに徹する。プレーだけでなく、成績も優秀。進学校の中でも成績は常に上位20位以内に入り、理系の進学クラスに在籍する。日本ハム岩井スカウトは「キャッチングが素晴らしい。それに頭もいいし、これからが楽しみ」と、文武両道捕手の成長を楽しみにしている。

 昨年は5回戦に進出した。今年の目標は甲子園で校歌を歌うこと。門司と門司北の合併で門司学園が誕生して6年目。頼れる主将がチームをグイグイ引っ張って、新たな歴史をつくる。【前田泰子】

 ◆牛島将太(うしじま・しょうた)1994年(平6)9月7日、福岡・苅田町生まれ。苅田小3年のとき「苅田小少年ソフトボールクラブ」でソフトボールを始める。苅田中では学校の野球部に所属。高校では1年夏からレギュラーで5番、昨年は4番。好きな選手は巨人阿部。178センチ、72キロ。右投げ右打ち。