追い風に乗って、連勝する。楽天の先発投手陣が28日、コボスタ宮城で練習を行った。今日29日からはロッテとの2連戦(QVCマリン)で、第1戦では辛島航投手(25)、第2戦では美馬学投手(29)がそれぞれ先発予定だ。今季から登板予定のない先発投手の遠征への同行が復活。前日27日のソフトバンク戦では釜田佳直投手(22)が8回無失点と好投した良い流れのまま、強風が吹く敵地で勝利をつかむ。

 うららかな春の日差しの下で、辛島はじっくりと汗を流した。最高気温16度。土の匂い立つ天然芝の上でダッシュを繰り返し、キャッチボールで肩の状態を確かめた。「先発投手が開幕から3試合良い感じで来ている。自分も負けないように頑張りたい」と表情には自信がにじみ出ていた。

 マリンの風が好きだ。14年9月7日、プロ初完封を敵地ロッテ戦で記録した。本塁からの逆風による変化球の落差を計算し、ストライク先行。低めへの制球が抜群だった。当時の星野監督も「入団以来初めてじゃないか。あんな投球をしたのは」と絶賛の好投だった。今年は開幕2カード目の初戦を任された。「風で曲がる分コントロールはしづらくもある。でも曲がっている中で、コントロールができたらいい」と風を操る投球をするつもりだ。

 追い風を作っている。チームに「Fall Out Boy」ブームを起こしている。自身の登場曲で使用している海外の歌手だが、昨年から守護神松井裕も採用。「Centuries」はすっかり代名詞となった。1月に行うヤンキース田中との合同自主トレでも練習中にかけ、今季からは釜田も「格好いい。気持ちが乗る」と使い始めた。音楽の影響か、両投手はここまで無失点。敵地で曲は流れないが、辛島も上昇気流にあるのは間違いない。

 強風にも動じない体も作り上げた。昨年から体重は3キロ増加。筋肉量を上げ、長いシーズンで疲れにくい体を目指した。「疲れて調子が悪いと、フォームのバランスが悪くなる。そこで筋肉が体を守れるようなイメージでウエートした。ケガせず1月から3月までやれて良かった」と調整はバッチリだ。2年連続最下位からの逆襲へ。風を味方につけて、まずはカモメより高く飛ぶ。【島根純】