初アーチを逃しちゃった!? 初打席から連続本塁打なしのプロ野球記録を更新中のロッテ岡田幸文外野手(31)が、1-1の6回2死満塁で走者一掃の決勝三塁打を放った。楽天の中堅松井稼と左翼ウィーラーが交錯する間に三塁到達。実は、一塁を回るところで転倒していた。それさえなければランニング本塁打だったかもしれないが、1番打者として3安打4打点。首位を走る原動力となっている。

 球場中の視線は打球に集まっていた。1-1の6回2死満塁。岡田が楽天横山の143キロを左中間へ飛ばした。捕球を試みた松井稼とウィーラーが交錯。ボールはフェンス方向へ転々とした。だが、転んだのは2人だけじゃなかった。一塁を回ったところで、打った本人も思いきり前のめりになっていた。「打球を見ながら走ってて、そろそろベースと思ったら、もう足元に。つまずいちゃいました」ときまり悪そうだった。

 それでも三塁まで届くのだから、さすがの俊足だ。均衡を破る3点を加えた。とはいえ、こう思わずはいられない。もし、こけてなかったら…。「角中にも言われました。ホームラン、あったかもしれませんね」と苦笑いが止まらなかった。6年前のプロ初打席から2104打席目。ランニング本塁打とはいえ、初アーチは“幻”となった。

 もっとも、表情は明るい。3安打4打点で、開幕から4試合連続安打。1番で打線を引っ張っている。1月の自主トレは福浦に弟子入り。「強いスイングを」と、練習から取り組む成果が出ている。キャンプまでは体を使って打とうと右足を高く上げていたが、やめた。足をあまり上げずに打つデスパイネやナバーロを参考にした。「しっかり体重移動すれば、足を上げなくても強い打球は打てる」と無駄をそぎ落とした。

 伊東監督は「今日みたいに左投手も打てば、代えることはない」と、昨季はかなわなかった1番打者固定を期待した。岡田は「強いチームは固定される。地に足つけてやります」。1発は逃しても、大きな仕事をした。【古川真弥】

 ▼岡田はプロ初打席から2105打席連続で本塁打がない。今季は53~58年日下(近鉄)がマークした2088打席のパ・リーグ記録を更新している。プロ野球、セ・リーグ記録は05~09年赤星(阪神)の2528打席。セ2位は05~10年東出(広島)の2393打席。