中日の高橋周平内野手(22)が試合を決めた。決勝打を放ち、白星を挙げた4年目右腕若松とお立ち台に上がった。「明日(30日)も打ってくれますか?」と聞かれると高橋は「いいとも~!」と声を上げた。主砲候補と期待され高卒で入団し5年がたった。球団創設80年の本拠地開幕戦に詰めかけたファンから大歓声が起こった。

 6回、同点としてなお2死二塁。フルカウントからの8球目、広島の新人左腕オスカルの高めに浮いた直球を見逃さなかった。「外野が前に来ていたので、頭の上を越そうと思っていきました」。言葉通り打球は中堅を越えた。「自然と出ちゃいました」とニヤリ。二塁ベース上ではガッツポーズを見せた。

 発奮材料があった。神奈川・藤沢市にある実家から徒歩5分の距離に住んでいた幼なじみがドラフト1位小笠原だった。高橋は「僕も今年は頑張らないと。一緒に1軍で活躍したいですよね」と青写真を描く。同じ高卒1位として追うように入団してきた左腕に、格好悪い姿は見せられなかった。

 谷繁監督は「僕が監督になって2年見てきましたけど、形が固まりつつある」と目を細めた。開幕から4試合連続で安打をマーク。高橋は「今はとにかく一生懸命やってというだけなので。あまり考えないようにしている」と目の前に集中する。この日、マルチ安打を記録し、打率は同僚ビシエドに次ぐ2位の5割ジャスト。「今だけです、今だけです。これを継続できるように頑張ります」。若き大砲の目覚めは近い。【宮崎えり子