巨人が、総力戦で高橋由伸監督の41回目の誕生日に白星を贈った。延長12回1死一塁、立岡宗一郎外野手(25)が決勝の適時二塁打をマーク。投手陣では守護神沢村が2イニングの熱投で流れを引き寄せ、今季3勝目を挙げた。開幕から9試合を終え、延長戦は3戦全勝。初陣だった開幕戦勝利に続き、新監督の節目を「4-3」のスコアで飾った。

 雨を全身に浴びながら、高橋監督は4時間29分の激闘を制したナインを笑顔で迎えた。「ナイスゲーム」と手を合わせるいつもの儀式に、「おめでとうございます」の言葉が添えられた。試合後、延長12回を締めた土田から、ウイニングボールが届いたが、「土田がプロ初セーブだから」と逆プレゼント。「親に渡します」と感激させた。

 ケリをつけたのは、立岡だった。延長12回1死一塁、鈴木が代走に送られ、その初球を左中間にはじき返した。走者への警戒心から、直球中心の配球が想定される中、1球で完璧に仕留めた。「監督のように、勝負強い打者になりたいと思ってやってます」。1日の初戦に続き、延長戦での決勝打。その姿は憧れ、背中を追い続けた現役時代の高橋監督と重なった。

 守護神沢村は、鬼の回またぎで打線に魂を注入した。チーム9戦目で、6試合目の登板を2回無失点。「チーム事情の中で2イニング投げてくれて、感謝しています」と高橋監督の心を熱くさせる熱投で今季3勝目を挙げた。自身も28歳の誕生日だった剛腕は「監督の気持ちに応えたい気持ちが強かった。それが僕の役目」と熱かった。

 試合前のミーティングから、チーム一丸だった。主将の坂本らを中心に、選手、スタッフにクラッカーを配布。祝福の言葉を合図に「パンッ」と響かせた。監督へのサプライズ演出。部屋から漏れ聞こえる笑い声と拍手が、チームの結束力を物語った。

 冷静な指揮官も、ナインから贈られたバースデー白星に表情を崩した。「監督として、最初の誕生日に勝てて良かった。集中して、粘り強くやってくれた」と感謝とともに、総力戦での勝利を評価した。開幕から3カード連続で勝ち越し、明日5日からは2位阪神との3連戦を迎える。「この続きをするわけではないので、(東京に)帰ったら切り替えて」。そう語る表情は、すでに勝負師の顔そのものだった。【久保賢吾】

 ▼巨人は3月31日DeNA戦(11回)4月1日広島戦(10回)に続いて延長戦で勝利。今季の延長戦は3戦3勝となったが、この3試合は沢村が勝利投手。4日間で3勝挙げた巨人投手は、75年倉田が5月5日中日戦、7、8日ヤクルト戦で記録して以来、41年ぶり。今季の沢村は6試合で3勝3セーブ。セ・リーグで3勝は沢村だけで、3セーブも福谷(中日)と並び最多。沢村が「勝利」「セーブ」でトップ。