阪神梅野隆太郎捕手(24)が、強肩発動だ。1回、2回と二盗をズバッと刺して先発青柳をもり立てた。育成からブレークした原口に負けじとアピール。肩を持つわけじゃないが、梅ちゃんも頑張ってます!
梅ちゃんが鬼肩を発動した。1回。立ち上がりが不安定な青柳が1番糸井にストレートの四球を与えると、続く安達の初球。無駄のない動作で二塁へ矢のような送球。パ・リーグ盗塁数トップの韋駄天(いだてん)を完璧なタイミングで刺した。2回にも四球で出塁を許した小島が盗塁を試みると、素早く二塁へスローイング。まるでリプレー映像のように、またもアウトにした。
「(両方とも)刺してやろうと準備はしていました。ランナーが一塁に出たときから準備はしていました。刺してリズムに乗ってくれればと思っていた」
落ち着いていた。マウンドのルーキー青柳とは1軍初コンビ。立ち上がりからコントロールに不安を抱えていることは明らかだった。すぐさま「ツーシームを速く感じた」と状態をインプット。右へ左へ。荒れるルーキーをなだめ、すかして5回0封をアシストした。
顔つきが変わった。2軍落ちした4月27日、自身の代わりに昇格したのは育成出身で同年齢の原口だった。駆け足で階段を上るライバルを、開幕前に「正捕手候補」と言われていた男はファームで見つめていたのだ。
泥にまみれた2軍生活では、掛布監督の打撃理論に耳を傾けて前に突っ込む悪癖を修正した。1軍復帰して打撃練習を見た片岡打撃コーチが「お前、別人やな」と驚嘆したほど変化を遂げた。この日はバットの方は結果に結びつかなかったが、前進している手応えがある。
「自分のやるべきことをやるだけ。出来ることは変わりませんから」
梅野は原口との比較論に必ずと言っていいほどそう話す。ただ、もちろん、それだけが本音ではないはず。絶対に負けたくない-。激しいチーム内競争が、捕手陣のレベルを押し上げる。【桝井聡】



