鳥谷、西岡、ゴメスがしっかりせな! 阪神が11日、今季初めて甲子園で野手指名練習を行った。金本知憲監督(48)も参加し、汗だくで若手を指導。最下位に甘んじる現状を打破すべく、鳥谷、西岡、ゴメスをキーマンに指名した。育てながら勝つ超変革は、主力3人が奮闘してこそ。球宴前最後のヤクルト2連戦。意地を見せてほしい。

 休日ムードはまるでなかった。首位広島に惨敗し、3連戦3連敗を喫した悪夢から一夜明け、金本監督は蒸し暑い甲子園に立った。最近2戦で6三振の江越にノックバットを使いながら身ぶり手ぶりのレッスン。野手の指名練習は4日に東京の神宮室内で行ったのに続いて今季2度目だ。指揮官は初参加で、若手の動きに目を光らせた。チームは借金12を背負う。キーマンに指名したのはスローガン「超変革」の象徴である若手ではなく、主力だった。

 金本監督 「明日」の試合どうこうは主力だから。西岡とかトリ(鳥谷)とかゴメスとか、この3人。(福留)孝介はいいから。3人あっての若手で(チームとして)機能するわけだから。(若手は)そう簡単にはうまくならん。気持ちで何とかなる部分もあるけれど、元の技術がないと、いくら集中力を出しても限界がある。

 長丁場のペナントレースで勝敗の重荷を背負うのは主力なのだ。福留は打率3割9厘と安定しており及第点。ベテランの鳥谷や西岡に物足りなさを感じたシーンがあった。9日の広島戦(甲子園)の2回、中谷が内野安打で出塁し、北條がエンドランを右前に決めて好機拡大。1点先制し、なおも無死満塁で1番西岡が三ゴロに倒れ、鳥谷も遊飛に終わる…。若手が必死に作ったチャンスをベテランがかえせなかった。

 金本監督 作戦も、組みようがない。無死満塁で。そこまでは行くけど。せっかくヒットエンドランを若手が決めて、かえす1、2番がね。そこが、しっかりしないとダメだということよ。あの2人がどう思ったか、あの試合でね。どう感じたか。

 いばらの道だが、指揮官はじたばたしない。前半戦は残り2試合。今日12日からのヤクルト戦で連勝すれば5位に浮上するが指揮官はそんな話題を一蹴した。

 金本監督 まったく、意識しない。相手がどうとか、相手が何位とかまったく関係ない。自分たちの野球をできるようにしないと。

 主力の経験と若手の勢いがかみあうのが理想だ。鳥谷は2割3分1厘の低打率で長く本調子ではないが、指揮官の思いに「1試合1試合、ベストを尽くすしかないです」と話した。これまでも、チームメートが一目置くほど妥協せず、最善の準備で本番に向き合ってきた。前半戦の最終盤は、鳥谷&西岡の底力が試される。【酒井俊作】

 ▼リーグ戦再開となった6月24日広島戦以降で、鳥谷、西岡、ゴメスの主軸3人の合計打率は2割7厘(145打数30安打)。交流戦終了時の2割6分2厘から大きく下がった。とりわけ鳥谷の不振は深刻で、交流戦明けは1割8分4厘(交流戦終了時は2割4分)。記録した2打点は7月1日中日戦の遊ゴロと同5日巨人戦のソロ本塁打で、タイムリー安打はまだない。