ソフトバンク工藤公康監督(53)は腕組みをしたまま、敗北の瞬間を迎えた。オリックスとの変則4連戦で1勝3敗。最下位チームを相手に、痛すぎる取りこぼしだ。シーズン終盤では2度目の首位陥落。日本ハムに0・5ゲーム差をつけられた。「追いかけますよ、トコトン。最後の最後まで。1試合も気を抜くことなく、みんなで戦っていく」。後ろ向きな言葉は一切なかったが、チーム状況を見ると、厳しい現実に直面している。

 故障者続出による攻撃力の低下に加え、試合終盤の失点が目立つ。今カードで負けた3試合は、すべて7回以降に得点を許した。この日は8回。東浜から左腕森福にスイッチ。4連投の左腕はコンディションを聞かれ、「大丈夫です」とフル回転で登板した。しかしオリックスのルーキー吉田正に甘いスライダーを右翼スタンドに運ばれた。2戦連続の被弾は、決勝点になった。続くT-岡田にも中前打を許し、左封じの役割を果たせず、無言で帰りのバスに乗り込んだ。

 7回に同点に追いついただけに、継投が裏目に出たのは痛かった。「最初の3点と2発ですからね。残念であるが…。投げさせた監督が悪いというぐらいの気持ちでいってくれたら」と、指揮官は開き直りを求めた。オリックスに対し、前半戦は10勝2敗と貯金を量産したが、球宴明けはまさかの2勝8敗。すっかり苦手とし、まだ3試合も残している。

 残り16試合で、追う立場になった。投打で懸念材料は多い。「(中継ぎも)いい時もあれば、悪く出る時も絶対にある。ミーティングをして、投手有利にどうもっていくか」。工藤監督は厳しい表情で語った。時間がない中で、どう立て直していくか。日本ハムに食らいつきながら、21日からの直接対決まで粘りの戦いを見せる必要がある。【田口真一郎】