巨人は18日、清武氏の主張に対し(1)同氏は毎年の契約更改時に過去の契約を確認する立場にあった(2)代表として、編成本部だけでなく総務本部も統括していた―とする反論文書を発表した。以下は反論文の全文。

 共同通信が本日夜、清武英利氏に対するインタビュー記事を配信しましたが、清武氏の発言内容には明らかにウソがありますので、以下の通り反論します。

 (1)巨人軍では、球団代表が選手との契約交渉、調印等一切を直接担当する。選手との契約書類に調印するのは代表であり、つまり、契約書類の末尾には代表と選手の印鑑が押される。これは新人選手、現役選手、FA選手、外国人選手いずれも同じである。契約書類は代表が押印したものを、代表が経理部長に渡し、経理部長が球団の金庫に保管する。

 (2)毎年、契約更改の時になると、代表は各選手との交渉に臨むため、過去の契約書類等の写しを経理部長から取り寄せたり、出来高払いの支払い状況等を報告させたりして、交渉に必要な事項を確認する。

 (3)したがって、清武氏が「僕は編成本部を仕切っていたわけだから(過去の契約についての)資料は回ってこない」と述べているのは、真っ赤なウソである。

 (4)付言すると、清武氏は代表の職にあったが、巨人軍においては、代表の下に編成本部と総務本部の2つの本部が置かれている。清武氏は、編成本部と総務本部の両方を統括していた。清武氏は「編成本部と総務本部は、はっきり分かれている。僕は編成本部を仕切っていたわけだから」と述べ、重要書類を保管する経理部が属する総務本部とは関係ないかのように主張しているが、これも事実に反する。

 (5)ちなみに、清武氏側の訴状の中でも、「球団代表は(略)球団経営業務を統括する」「具体的には、外国人選手の獲得、スカウト、ドラフト会議、移籍、チーム運営、査定と契約更改、二軍選手と育成選手の指導管理等の業務を行う」としている。