<オープン戦:ソフトバンク5-4DeNA>◇8日◇ヤフオクドーム

 DeNA中村紀洋内野手(39)がレギュラー奪取に向け、バットで魅せた。2点を先制された直後の4回無死満塁から、141キロ直球を中前にはじき返す2点適時打。

 「自分のポイントでとらえることができた。いい当たりが出ましたね」と手応えを口にした。

 さらにこの回、守備の隙を見逃さず、タッチアップで三塁へ。渡辺直の犠飛で4点目のホームを踏んだ。「細かいプレーだけど、足の遅い僕でも出来る。遅くても、隙を見て盗めるということを(若手は)手本にしてもらえればいいと思います」と振り返った。

 4年目筒香と三塁レギュラーを争うが、譲るつもりは毛頭ない。「勝負ですからね。結果を出さないとレギュラーにはなれないから、必死にやっているだけ。オープン戦はチャンスは少ないと思うので、そのチャンスをものに出来るように、信頼を持ってもらえるように、アピールしないとダメですから」と力を込めた。

 ベテランの活躍に中畑監督も、「(無死満塁の)あそこできっちり決めてくれるのが(中村)ノリのすごさ。タッチアップも前へ行く意識が、前向きに出ているからこそ」と、高い評価を与えていた。