<広島3-5阪神>◇1日◇広島
後輩新井にブーイングを浴びせて殺気だった広島市民のスタンドを、瞬時に静まらせた。阪神金本が鋭いライナーを左翼席最前列に突き刺した。先制3点をもたらす2号アーチ。1回1死一、二塁での一撃で開幕4連勝への号砲をならした。「あれは振り遅れ。ヒットの数は考えていない。気にしていないんよ」。
ヒットショーが止まらない。5回に三塁強襲安打の新井に続き、右翼線を破る二塁打で中押し点をチャンスメーク。6回にはバットの根元に当たった打球を強引に押し込み、中前に運んだ。開幕4戦で早くも2度目の猛打賞。残り13本でスタートした通算2000本安打まであと6本と、カウントダウンは猛烈なハイスピードだ。
開幕は「見切り発車」だったと言う。左ひざ手術のリハビリを慎重に進め、オープン戦は7試合17打席のみ。そんな苦境ほど、力を発揮するのが真骨頂だ。「1試合に1打席だけでも仕事をしようと、集中力を高めていった。いざ公式戦になると、思っていた以上に集中できた」。アドレナリンがすべてを忘れさせた。
いよいよ秒読みの偉業達成より、目の前の試合への集中力が勝る。こんな4番がどっしり構えれば、6年ぶりの開幕4連勝はただの勢いではない。【町田達彦】



