<阪神5-2ソフトバンク>◇6日◇甲子園
44年ぶりのリベンジだ!
阪神が“南海”に鮮やかな逆転勝ちで今季最多の貯金18、2位中日とのゲーム差も最大の6・5に広げた。ソフトバンクは交流戦この日限定で南海の「復刻版ユニホーム」を着用。1964年(昭39)の日本シリーズで敗れて以来の再戦で先制を許した。しかし5回に新井貴浩内野手(31)の7号ソロで同点。8回に押し出し死球で勝ち越した直後、代打桧山進次郎外野手(38)が2点適時打でとどめを刺した。甲子園を埋めたファンは大喜び。44年前の雪辱を果たした猛虎が、ますます勢いに乗る。
じわり、じわりと“南海ホークス”を追い詰めた。当時を知る阪神ファンにとっては、44年前の日本シリーズで惜敗した借りを返す時がきた。2-2、同点で迎えた8回だった。無死満塁から鳥谷の押し出し死球で勝ち越した。マウンドは左腕ニコースキーから藤岡に代わる。そして代打・高橋光の代打、桧山がコールされると、甲子園のボルテージは最高潮に達した。
ボールカウント1-3から1球ファウル。続く6球目、藤岡の144キロストレートをたたいた。バットは折れた。しかし、気迫で破った。価千金の2点タイムリー。これで敬遠をはさみ代打3連続ヒット。代打打率は4割5分5厘。まさに「代打の神様」と呼ぶにふさわしい一打を最大の勝負どころで生み出した。
桧山
ノーアウトだったし、内野も前進していた。強い打球を打てば何とかなると思っていた。とにかく力まないように、リラックスして。もう甘い球しかこない、というぐらいの気持ちだった。
岡田監督
無死満塁で絶対打つと思った。代える投手にしても右(投手)しかいないだろうと。
指揮官の読みに、プロ17年生が冷静なメンタルコントロールで応えた。オープン戦以外では44年ぶりの南海との対戦。92年からの低迷時代を知る生え抜き男が、勝利の使者となったのも不思議な縁だった。試合前には元南海選手で現在用具担当を務める藤本修二さんに「懐かしいでしょう」と声を掛けていた。往年のファンが泣いて喜ぶ一打にもなった。
桧山
うちのユニホームも変わったりして。オールドファンの人たちにとっては懐かしいと思うから、よかったよね。
これで貯金は今季最大18。2位中日とのゲーム差も同じく最大6・5に広がった。何より首脳陣が散々、ミーティングで口にしていた交流戦2連戦の最初をとるという目標を4カードぶりに達成した。新しい伝統、強いタイガースに向けて、勢いは増すばかりだ。
桧山
1戦目をとりたいとみんなで話していたので。公共の電波を借りてなんですが、長男の誕生日、ジェフ(ウィリアムス)の36歳の誕生日でもある。おめでとう、と言いたいです。
お立ち台で見せたベテランのエンターテイナーぶりに、甲子園の虎党はまたドッと沸いた。【片山善弘】



