<日本ハム6-1中日>◇16日◇鎌ケ谷
巨漢助っ人が開幕に向けエンジン全開だ!
日本ハムの新外国人ボビー・ケッペル投手(27=ツインズ)が中日戦で好投した。先発ローテ入りが内定する196センチ、97キロの右腕は5回無安打無失点。ユニホームを忘れるアクシデントにも動じず、完ぺきな投球を披露した。
持ち味を出し切った。打者15人で内野ゴロ10個。最速148キロのツーシームをコーナーに投げ分けゴロの山を築いた。2度の併殺もあり、昨季セ・リーグ本塁打王のブランコらを相手に5回15人で料理。「自分のスタイルでいい感じで投げられている」。22日の開幕3戦目(対ソフトバンク)の来日初先発に向け、準備を整えた。
失態も好投で帳消しにした。試合用の背番号31のユニホームを忘れた。「ケッペル投手はこの試合、背番号10のユニホームを着用します」と場内アナウンスまで流れた。同じ新外国人ウルフのユニホームを緊急レンタル。投球後「ちょっとした間違い。(無失点を続ける)ウルフ投手のように投げたかったから」と冗談を交え、恥ずかしそうに話した。
梨田監督は「人間だれしも完ぺきじゃないから」と苦笑いしながら「すごくゴロを打たせているしテンポもよかった」と、投球内容には満足した様子だった。意図的に高めの直球を試したり、バッテリーを組んだ鶴岡と配球などを確認。「肉体的には準備できていたので、後は精神的な面だけだった」。ゴロの多い打者が「ゴロキング」とやゆされるが、いい意味での“投手版ゴロキング”が万全で来日1季目を迎える。【石井克】
[2010年3月17日11時32分
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