<ヤクルト4-9阪神>◇25日◇神宮

 ゲーム開始のホイッスルは、真弓阪神の猛攻の合図だ。絶好調の3番マット・マートン外野手(28)の先制打から1回に大量4得点、3回までに7-0で試合を決めた。8戦連続の2ケタ安打、9戦連続の先制点ゲットと猛打は止まらず、3連勝で貯金を今季最多の9に伸ばした。10度目猛打賞のマートンはついにセ・リーグ首位打者に躍り出た。得失点差?

 も楽な試合運びで、真弓阪神がグループ1位巨人をガッチリマークする。

 また立ち上がりだ。まだ明るさの残る空の下、マートンが猛虎打線に点火した。神宮の右中間芝生に白球が跳ねる。毎度毎度の速攻劇だ。「鳥谷が出塁して平野さんが送ってくれて、チームの野球ができて自分に回ってきたからね」。いつも謙虚な赤毛の助っ人が珍しく胸を張った。

 1回だ。1番鳥谷が四球で歩き、2番平野が犠打に成功。1死二塁から、バーネットを打ち砕いた。カウント0-2からの3球目。内角直球をミートし、右前適時打で先制点をゲットした。7番林、8番桜井の連続適時打もあり、1回だけで4得点。チームは6戦連続の1回得点だ。「早い回に点を取ることでチームは乗っていけるからね」。野球はチームスポーツ。仲間たちと最高のハーモニーを奏でられるのがうれしい。

 周囲のサポートは肌で感じている。4月5日に第2子となる長女メイシーちゃんが誕生。通訳勢から温かいプレゼントをもらった。背中に英語で「メイシー」と書かれたピンクの阪神レプリカユニホーム。こだわりの特注品だ。「ありがとう!」。昨年ブラゼルに第1子が誕生した際に通訳勢がプレゼントしたユニホームの第2弾。こんなアットホームな仲間たちに支えられ、日々の活躍が生まれている。

 日本時間の深夜から朝方に行われたW杯日本-デンマーク戦は睡眠優先でチェックせず、万全の状態で臨んだ1戦。1回の打席では、得点圏に走者を置いた場面で6打席連続安打をマークした。2戦連続の猛打賞も記録した。これで11試合連続安打。打率は3割5分5厘まで上昇し、ついに中日森野を抜いてリーグトップに躍り出た。「神様のおかげで、こういう結果が出ている。まだまだ(時期が)早いから何とも言えないけど、続けていきたいね」。いつもグラブ袋の中に聖書を持ち歩く助っ人は、どこまでも謙虚だった。

 リーグ首位打者&最多安打の3番に導かれ、8戦連続2ケタ安打。3連勝で6月に負け越す可能性をなくし、今季最多の貯金9を手にした。真弓監督も「とにかく(打線が)よくつながってくれる。(連続2ケタ安打は)行けるところまで行きたい」と充実感たっぷり。首位巨人とは3ゲーム差。Gの背中は、はっきり見えている。

 [2010年6月26日11時35分

 紙面から]ソーシャルブックマーク