日本シリーズで勝つのは僕の夢-。中日山本昌投手(45)が悲願のポストシーズン勝利へ向けて、チームに合流した。リーグ最終戦後は全体練習から離れて独自調整を行っていたが、それも過去5戦未勝利の日本シリーズで勝つための“秘策”だった。オレ竜先発陣は充実しているが、健在ぶりをアピールしてチャンスをつかみ取るつもりだ。
完全制覇へ向けて準備を進める落合竜に、頼もしい男が合流した。8月から5連勝し、逆転優勝に貢献した山本昌だ。20日からのファイナルステージ、そして、その先には日本シリーズが待っている。大目標は見据えるベテラン左腕の目の色は他の選手とは違った。
「シーズン中からそうだけど、チームが日本一になってくれればそれでいい。僕が投げるのは後の方だろうから、僕が投げずに勝つのがベストだと思う。ただ日本シリーズで勝つのは僕の夢だから。投げられれば勝ちたいよね」。
山本昌にとって、日本シリーズでの勝利は現役最後の目標と言っても過言ではない。最多勝、沢村賞、そして通算200勝。数々の栄誉を手にしてきたが、なぜか日本シリーズでは勝っていない。過去5戦で0勝4敗。06年は自身が逆転負けした第2戦から4連敗で終戦した。07年の日本一では登板がなかった。45歳の年齢を考えれば、今回がラストチャンスの可能性もある。だからこそ、是が非でもつかみ取りたいのだ。
10月2日にシーズン最終戦を終えた後、山本昌はチームから離れて独自調整を行った。8月の初登板から5連勝を飾ったが、最後は2試合続けて勝てず、失速気味だった。「最後は(調子が)落ち気味だったから。もう1回、ピークをつくりたいと思っている」。充実した先発陣の中で、何とかCS、シリーズで登板するチャンスをつかみたいという思いから“雲隠れ”という行動に出た。
「(山井)大介や(中田)賢一みたいに簡単に勝っちゃうやつもいるから、なんでだよって思うよ。日本シリーズで勝ったら燃え尽きて、達成感が出ちゃうかもね」。山本昌はいたずらっぽく笑った。近い関係者には現役続行の意志を明かしているが、そんな冗談が飛び出すほどシリーズへの思い入れは強い。またCSでの登板も08年の第2ステージ巨人戦のみで、まだ勝ち星がない。27年目の悲願成就へ。ベテラン左腕の気持ちは早くも高ぶっている。【鈴木忠平】
[2010年10月8日11時6分
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