<日本ハム0-2ヤクルト>◇17日◇札幌ドーム
今年のヤクルトは、交流戦も強い。日本ハムとのセ・パ首位対決に先発したヤクルト館山昌平投手(30)が、8回6安打無失点で「開幕戦」勝利を呼び込んだ。12試合連続安打中だった好調の日本ハム中田を無安打に封じ、6回相川、7回ホワイトセルの適時打で効果的に加点。昨季は交流戦開幕から9連敗し、高田前監督が辞任。チームも11位に沈み、借金は最大19まで膨らんだ。今季はリーグ戦の好調そのままに、セ界のトップを守りたい。
「館山が8回無失点」。そんな結果が躍る中、内情はこれまでとは違う価値がある。前日16日、「8回の男」バーネットが、兄ランディ・バーネットさん(享年29)の急逝で、米国に緊急帰国した。昨季「8回の男」だった松岡は不振で2軍降格中。今年も交流戦は厳しいか…。セ界首位を走るヤクルトに漂った暗雲に、単純明快な答えを出した。「8回の男」がいないなら、8回まで投げればいい。
館山が鬼門の8回に無死一、二塁のピンチを招いた。ここで崩れないのが、円熟期を迎えた粘りだ。1死一、二塁としてから、3番糸井を148キロで空振り三振、4番小谷野は147キロで二塁ゴロに打ち取った。交流戦開幕戦で課されたミッションを、確実にクリアした。
「特定の打者を意識することはない。全力で行った結果。1人1人です」と言う。12試合連続安打中だった中田は3打数無安打に封じた。小川淳司監督(53)が「1発があるので、ランナーを出しての中田は怖い。やっぱり雰囲気がある」と警戒した中、3打席とも走者を背負った場面で対戦。2回1死一塁は遊ゴロ併殺打、7回無死一塁は140キロのフォークで空振り三振に打ち取った。
昨季は交流戦開幕から9連敗した。借金19までふくらみ、高田前監督が辞任した。だからこそ、価値ある勝利。小川監督は「まずは1つ勝つことが大事」と、右腕をたたえた。
北陸遠征が2試合連続中止になり、中11日の登板だった。ローテーションを崩して「開幕投手」を任された。通常よりデータが少ない交流戦。「データを重視する方。スコアラーさんや裏方さんを含めたチームプレー」と感謝した。交流戦前にはトレーナーや通訳など裏方さん約10人に、水色のアップシューズをプレゼントした。キャンプでは自由に型を選べるサングラスを贈った。チーム一体で戦う姿勢を体現する。
今日18日は好調ダルビッシュの先発が予想される。先手を取った意味は大きい。荒木チーフ兼投手コーチは「しっかり結果を出すピッチャー。年々経験を積んで、調子の波が小さくなっている」と賛辞を贈った。【前田祐輔】



