<広島0-4巨人>◇28日◇マツダスタジアム
巨人村田修一内野手(31)が復調のノロシをあげた。広島戦の6回、左翼2階席へ5号ソロを放った。19打席ぶりの安打は、実に20試合ぶりの1発。交流戦期間中に脇腹を痛め、不調に陥っていたが、原監督の助言もあり、やっと上向きになってきた。阿部にも11号ソロが出て、村田、阿部の初アベック弾で快勝した巨人は敵地で2連勝。勢いをつけ、今日29日から、ゲーム差2で追う首位中日を東京ドームで迎え撃つ。
大きく大きく、緩いカーブをすくった。村田が描いたバットの軌道とボールの軌道が、きれいに比例した。6回1死の第3打席。20試合ぶりの5号ソロで試合は決した。「阿部さんとアベック、うれしいですねぇ」。左翼2階席で跳ねたダメ押しの白球を見届けると、珍しいガッツポーズが出た。
原監督直伝のオープンスタンスで打った。だから右打ち強打者特有の、美しいフォロースルーが出て打球が舞い上がった。「ボールがよく、もっと長く見えるのでは、と教えていただいて」。練習中に直接もらった助言を即、最高の結果で表現してみせた。「最初、うまく打てた。ホームランの後、もう1本ヒットが出たのが良かった」。その器用さも、1回の犠飛と8回の中前打を喜ぶ言葉も、12年巨人打線の象徴である「つなぎ」の中心にいる村田らしかった。
19打席ぶりの安打だった。4番のプチ・スランプ。何があったのか。交流戦優勝を決めた翌日の6月17日、村田の顔だけがなぜか、浮かなかった。今季初めてスタメンを外れ、連続スタメン出場記録が348試合で止まった。一塁側ベンチに座って物憂げにバットを振りながら「脇腹が痛くって…。笑っても痛いんです」と告白した。4日前の13日の日本ハム戦で本塁に突入し交錯。あばらを強打していた。
素知らぬ顔で痛みをこらえ、リーグ戦再開からまた、4番を張り続けていた。強いスイングもひと苦労だったが「打てていなくても、状態は悪くない。低めのワンバウンドとか、強引に振っていない」と納得していた。「たまたまヒットが出ていない。打撃を崩すのは良くない。ちゃんと、自分のスイングで振ること」と言い聞かせて、原監督の意見を聞きながら、辛抱強く回復を待っていた。
貯金11。でも2ゲーム差で、しぶとく負けない竜が上にいる。「いい形で本拠地に帰れる。中日、負けませんね。まず、頭ひとつ」と不敵に笑った。しびれるしのぎ合いを求めて巨人を選んだ。望んでいた戦いがいよいよ始まる。積年のライバルとの首位攻防3連戦。村田はベストで臨む。【宮下敬至】



