<仙台6大学野球:仙台大5-2東北学院大>◇第6節第1日◇17日◇東北福祉大野球場

 仙台大が東北学院大に勝ち、67季ぶりの優勝、初の大学選手権出場に王手をかけた。2回裏2死満塁で9番の庄司祐樹内野手(4年=東陵)が走者一掃の中越え適時打を打ち3点先制。援護を受けた先発の熊原健人(3年=柴田)も4安打2失点完投と踏ん張り、4勝目を上げた。今日18日東北学院大に連勝すれば優勝が決まる。

 この春からレギュラーの仙台大・庄司が流れを引き寄せた。0-0の2回裏2死満塁のチャンス。「1人でも多くかえそう」と打った打球は風に乗りセンターの頭上を越える。3人を一気にかえし、三塁にスライディングを決めると、ベンチとスタンドから大歓声を浴びた。二塁手で9番を打つ自称「守備側の人間」。今季これまでの9戦で5安打2打点だったが、この日だけで3打数2安打3打点。「3打点は大学初です」とバットでの貢献を喜んだ。

 前節、東北福祉大から67季ぶりに勝ち点を奪ったことが「かなりでかかった」と庄司。3年間を振り返り「これまでは福祉大、東北学院大だと萎縮して力を出し切れなかった。でも今は相手がどこだろうと関係ない」。現在本塁打、打点トップの松本桃太郎内野手(2年=北海)に、安定感のある投手陣。充実した戦力に自信が加わり、仙台大の勢いは増すばかりだ。

 この日は教職員、生徒ら300人がバスで応援に駆けつけた。熊原は「なおさら負けられないと思った」。今日18日も大応援団が勝利を後押しする。春の初優勝まであと1勝。森本吉謙監督(40)は「ここまでで道半分。ここからです」と気を引き締めた。【高場泉穂】