横浜から1位指名を受けた横浜高・筒香嘉智内野手(17)が2日、同校で加地隆雄社長から指名あいさつを受け、正式に決まった背番号「55」のユニホームを贈られた。

 将来の4番を嘱望されるスラッガーへの期待の表れだ。この日のために用意したユニホームを手に、加地社長は「『筒香、ゴー、ゴー』で行きたい。候補はあったが、とにかくごろがいい」と笑った。「55」といえば元祖ゴジラ松井(ヤンキース)。「ハマのゴジラ」と呼ばれる筒香にとって、これ以上の数字はない。笑顔は一瞬。プロのユニホームに袖を通し「自分からしてみればすごい選手だし、重みのある番号。まだ松井さんのレベルには達していないが、少しでも追いつけるよう頑張りたい」と表情が締まった。

 背番号の正式決定が10月31日。宮本広報部長がその日の夜に、チームのユニホームの刺しゅうを頼んでいる熊本の専門店まで飛び、翌朝には完成にこぎつけた。「航空便も考えたが、どうせなら直接行った方がいい。やればできる」。速攻が大砲候補の心をがっちりとつかみ、加地社長の言葉も弾んだ。

 スタンドの大観衆が「ゴー、ゴー」と声を張り上げる日も遠くはない。その日を夢見て、筒香も「自分の持ち味が打撃。しっかりと磨きをかけたい」と気合を入れ直していた。【鈴木良一】