28日のプロ野球ドラフト会議の上位指名が有力な大学生、社会人選手を探った。今回は大学生右腕に1位候補が集中している。社会人も上位候補は軒並み投手。その半面、有望な野手が少ない。

 大学生で一番の注目は斎藤佑樹(早大)。東京6大学リーグで史上6人目の30勝、300奪三振を達成し、ファンの人気も群を抜く。ロッテとヤクルトが1位指名を公表した。大石達也(早大)と沢村拓一(中大)は力量で斎藤をしのぎ、より多くの球団が競合しそう。大石は空振りを取れる快速球と、野手もこなせる身体能力の高さが自慢。沢村は最速157キロの剛球と豊富なスタミナが武器だ。

 150キロ超の速球を誇る福井優也(早大)や186センチと大型の加賀美希昇(法大)も、上位指名が確実。左腕では大野雄大(仏教大)がナンバーワンだが、故障で大学最後のシーズンに登板がなく心配される。野手では俊足で強肩強打の外野手、伊志嶺翔大(東海大)が上位指名を待つ。

 社会人では多彩な変化球を駆使する広州アジア大会代表の左腕、榎田大樹(東京ガス)に1位指名の可能性がある。岩見優輝(大阪ガス)は変則的な左腕の使い方でタイミングが取りづらい。ア大会代表の本格派右腕、須田幸太(JFE東日本)は強気な投球を持ち味にする。右下手投げの牧田和久(日本通運)は球の切れで勝負する実戦派だ。(共同)