阪神が28日に行われるドラフト会議で七十七銀行・小林敦投手(24=東海大)を上位候補としてリストアップしていることが26日、明らかになった。社会人で全国勝利はないが、11月のアジア大会(中国)日本代表にも選出された先発タイプの右腕。すでに10球団以上が熱視線を送っている、プロ注目の即戦力だ。

 最大の売りは、そのタフネスぶり。入社3年目のエース右腕で最速148キロの速球に持ち球はカーブ、スライダー、カットボール、フォーク。9月の都市対抗野球では1回戦のNTT東日本戦に先発。延長11回タイブレークの末に1-2で敗れたが、162球を投げて5安打と好投。9月の日本選手権東北予選(決勝)では、JR東日本東北相手に延長17回、250球を投げ抜いて0-0で引き分けた、まさに鉄腕だ。

 阪神は、早大・大石を1位指名する方針を固めているが、他球団との競合リスクがある。大石の抽選に外れた場合にもチームの補強ポイントに合致する即戦力ピッチャーの指名を目指す。その方針に従って即戦力右腕小林は上位候補としている。

 阪神は27日に真弓監督も参加して、スカウト会議を行う。その場でドラフト指名候補選手について活発な意見交換を行う。その上で当日まで他球団の動静をしっかり見極めた上で、候補選手の指名順位をぎりぎりまで探る。