<新日本:キング・オブ・プロレスリング>◇8日◇東京・両国国技館◇9試合

 新日本の中西学(45)が、492日ぶりに復活した。昨年6月4日の京都大会で中心性脊髄損傷の重傷を負った中西が、第1試合で永田裕志(44)ストロングマン(40)と組み、矢野通(34)飯塚高史(46)石井智宏(36)と対戦した。反則攻撃に遭い、11分29秒、矢野に浦霞(変形首固め)で敗れたが、堂々の戦いぶりをみせた。

 強く、大きな中西が帰ってきた。矢野と飯塚を両脇に抱え込んでダブルの脳天砕き。足を踏みならす野人ダンスからラリアットやアルゼンチン式背骨折りで大歓声を浴びた。さらに必殺の大☆中西原爆を矢野にさく裂。しかし2回目を狙ったところに急所打ちを食らい、丸め込まれた。

 再起不能といわれた重傷から奇跡の復活だ。後頭部には20センチの傷痕。昨年10月7日に骨化した首の靱帯(じんたい)を食い込んだ頸椎(けいつい)から引き剥がす手術を受けた。1歩ずつ歩くことからリング復帰を目指した。

 盟友・永田は「勇気と強さをもらった」と目頭を押さえた。京都から駆けつけた父正紀さん(82)は「まだまだ、だね。でもホッとした」。復帰を支えた坂口征二相談役(70)は「もう大丈夫」と太鼓判。だが、中西は「今日だけしか許されない。このままじゃクビ。プロだから、矢野、飯塚をぶっ倒す。これからが厳しいんだ」とリベンジを誓った。【小谷野俊哉】

 ◆中西学

 なかにし・まなぶ。1967年(昭42)1月22日、京都市生まれ。専大時代にアマレス全日本選手権4連覇。92年バルセロナ五輪代表。同年8月に新日本入り、10月に藤波辰爾と組みデビュー。99年G1優勝。09年5月IWGPヘビー級王座。186センチ、118キロ。