初代タイガーマスクの佐山聡(55)が、格闘家を目指している昭和の大横綱、大鵬さんの孫の納谷幸男君(18=埼玉栄高)に総合格闘技の英才教育を施す。佐山は1日、納谷君について「目標はアルティメット。UFCの世界王者にすること」と明言。3月に佐山が主宰する東京・本郷の興義館道場近くに寮を設け、そこに住まわせ、日頃の生活から技術指導まで行う計画だ。

 佐山は納谷君が196センチ、120キロと大鵬さん譲りの体格に恵まれていることから「ヘビー級に合った練習を行う。体力的なものから始め、自分の素質に気づかせてやりたい。私の元で、才能を爆発させる」と、大きな期待を寄せている。道場には、ロシアキックボクシングで王者になった日本人や、海外からヘビー級の格闘家も集まり、練習相手には事欠かない。

 また、納谷君を世界へ出すために佐山が重視しているのが人間教育。「格闘家である前に、人間として立派になってほしい」と、こちらも寮生活で厳しく指導していく方針だ。大相撲界で頂点を極めた祖父大鵬さんの遺伝子を持つ納谷君の、UFC世界ヘビー級王者への挑戦が、初代タイガーマスクの元で、いよいよ始まる。【桝田朗】