大みそかの3大タイトル戦で9度目の防衛に成功したWBA世界スーパーフェザー級王者内山高志(35=ワタナベ)が、WBC同級王者三浦隆司(30=帝拳)との統一戦に前向きな姿勢を示した。2日、都内のワタナベジムで初防衛の同スーパーフライ級王者河野公平(34)、新王者の同ライトフライ級王者田口良一(28)とそろって会見した。

 内山は何度も浮上する三浦との統一戦話に、嫌な顔一つせず淡々と答えた。

 「面白いと思いますよ。ボクもやりたい。最近、実力が拮抗していると言われているんで、白黒つけたいですね」

 11年1月31日に、当時日本王座を返上して挑戦してきた三浦にTKO勝ちした。その後三浦は13年4月にWBC王座となり3度防衛。三浦のレベルアップとともに再戦の声が高まった。「前まではモチベーションが上がらなかったが、今となっては強くなっているので、こっちも必死になって練習できる」と三浦への気持ちの変化を説明した。

 10年1月に王座を取ってから丸5年。若いときのようにタイトル戦後の休養を1~2カ月取れなくなった。「なるべく体調を維持したいので休みは2週間ぐらいでいい」という。心配された右拳の痛みもなく、次期世界戦は4月か5月を見据える。

 昨年暮れは、首都圏だけでも30、31の両日で世界戦が6試合。内山の試合を中継したテレビ東京の視聴率は5・6%と、同局大みそか史上最高をマークした。「試合をするからには、みなさんに見てもらいたいのでありがたい」と、この時ばかりは相好を崩して喜んでいた。【桝田朗】