結び前の一番となった白鵬-隠岐の海戦で、立行司の第40代式守伊之助(55=宮城野)が、軍配を差し違えた。

 「僕の見間違いです。落ちた時は(白鵬の体が)下になっていた(ように見えた)ので軍配を(隠岐の海に)上げました」と、そのシーンを後で伊之助は説明。物言いが付き協議の結果、隠岐の海の体が先に返っており、軍配差し違えとなった。

 打ち出し後、伊之助は当該審判長の藤島審判部副部長(元大関武双山)と役員室に北の湖理事長(元横綱)を訪ね、3日間の出場停止処分を言い渡された。

 伊之助は、先場所10日目の結びの鶴竜-妙義龍戦、今場所3日目の結びの日馬富士-碧山戦でも差し違えており、これで2場所連続3番の失態。木村庄之助が不在で、立行司が1人という状況だが「それは言い訳にはなりません。申し訳なく、不徳の致すところ。先場所に続き3回目ですし、本来なら3日でも短い(処分)。当然です」と反省の言葉を並べた。