7月31日に膵臓(すいぞう)がんのため61歳の若さで死去した、先代九重親方をしのぶ「第58代横綱 千代の富士 お別れ会」が1日、東京・両国国技館で行われた。

 午前11時から招待者による「お別れの会」が、午後1時からは一般ファンによる献花が行われ、故人をしのんだ。

 「お別れの会」には、30年以上も親交のある歌手で同じ北海道出身の松山千春(60)、アントニオ猪木参院議員(73)、歌手の近藤真彦(52)、プロ野球の中畑清前DeNA監督(62)、自転車の中野浩一氏(60)、女優の栄倉奈々(28)らの著名人や、親交のあった関係者約1500人が出席。発起人の一人でもあるプロ野球ソフトバンクホークスの王貞治会長も、ビデオレターで弔意を示した。午後の一般献花には、約3500人ものファンが長蛇の列をつくり、祭壇に菊の花をささげた。

 友人代表として弔辞を読んだのは松山千春。「お前のご冥福は祈らないよ。もう1回、立ち上がってくれ。もう1回、あの勇姿を見せてくれよ」などと声を絞り出した後、故人の半生を描いたフジテレビ系ドラマ「千代の富士物語」(91~92年)の主題歌となった、自身の楽曲「燃える涙」を熱唱。最後に「千代の富士~!」と再び絶叫して追悼した。