大阪府は、45体もある各部局縦割りのゆるキャラの“リストラ”を進めるとともに、古株の「モッピー」(1993年製作)を統一キャラクターとすることを決めた。「多すぎて何を宣伝しているか分からない」(松井一郎知事)とする庁内外の指摘を踏まえ、広報戦略を見直す。

 熊本県の「くまモン」のような絶対的エースがおらず、府のゆるキャラは昨年秋の実態調査で32に上った。いずれも知名度が低く、アピール下手が指摘されていた。府が追加調査した結果、現在の数は45に膨らんでいる。

 そこで府は生涯スポーツ推進の「モッピー」を統一キャラクターとし、他のゆるキャラは、可能ならばモッピーに置き換える形で「自然淘汰(とうた)」(担当者)させる方針を決定。どうしても残したい場合は認知度を調べた上で、扱いを検討することを確認した。

 担当者は「モッピーを“センター”に据えれば乱立状態は収束し、府民も『大阪はモッピー』と認識する」と期待する。松井知事も、施策ごとに「モッピーの嫁」「モッピージュニア」などとして、モッピーを活用するアイデアを披露。センターを軸にしたゆるキャラ戦略に意欲を示した。