今年元日にPASSPO☆を卒業した奥仲麻琴(21)初主演映画「心霊写真部劇場版」(永江二朗監督)初日舞台あいさつが30日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われた。

 奥仲は寒さが苦手で、2月のロケを振り返り「ずっとストーブに張り付いてました」と振り返った。司会から、ホラー映画の舞台あいさつにはつきものの、現場での恐怖体験についての質問が出ると「なかった。(物語りや設定が)怖いより、寒い方が怖い」と苦笑した。

 初主演映画でホラーに挑戦して、難しかったことについて聞かれると「おばけに肩をたたかれて、振り返るまでの1・5秒の間が難しかった」と即答。永江監督は「僕のこだわりで何十テイクもやりました」と胸を張った。

 「心霊写真部劇場版」は、福谷修氏の小説を原作に、10年に各3話収録の「壱限目」と「弐限目」がリリースされたDVDがベースだ。ただリリース当時は話題にならず、1度は企画が打ちきりになったという。それがインターネット動画配信サービスのニコニコ動画で配信されたことをきっかけに、劇中で激しく役者がけいれんする演技が「痙攣部」などと呼ばれ、10万人が試聴するなど話題となった。

 それを受け、11年に福谷氏がDVDで映像化されていない部分の原作を初めて書籍化した「Re:心霊写真部」を出版し、それを受けた新たな映画プロジェクトが始動。妥協のない作品づくりを目指し、永江監督と福谷氏が自腹を切って出資したほか、クラウドファウンディングで50万円の出資を一般に呼び掛け、257万6711円が集まった。永江監督は「5年ごしの作品。Jホラーもあきられ、苦しい状態になったけれど、今年いろいろなJホラーが公開される。ホラー映画が復活して、広まってほしい」と期待した。

 この日は奥仲のほか伊藤陽佑(30)上野優華(17)谷内里早(21)ロックバンド「摩天楼オペラ」の苑と音楽監修を務めた彩雨が登壇した。