俳優福士蒼汰(22)主演のフジテレビ系連続ドラマ「恋仲」(月曜午後9時)の20日放送の初回視聴率が21日、9・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と発表された。1991年の「東京ラブストーリー」から、「月9(げつく)」と呼ばれ始めた同局系看板枠での1桁発進は初めて。これまでの最低は、11年1月期の「大切なことはすべて君が教えてくれた」(三浦春馬、戸田恵梨香主演)の12・1%で、これを大きく下回った。

 物語は富山から上京した建築士見習い役の福士が、幼なじみで初恋の人(本田翼)と7年ぶりに再会して始まるラブストーリー。若者に支持される2人の起用で、「月9の王道復活」とフジテレビ内外も期待値が高まっていた。20日は祝日で在宅率も高かった。それだけにショックは大きく、局内は重苦しい空気に。芸能関係者からも「このドラマは数字を取れると思ったが…。若い層がテレビを見ていないということか」「テレビを見る30代以上は、さすがに制服から始まる恋愛ものに抵抗があるのでは」などの声があった。

 今期のフジテレビ系ドラマは低迷続き。火曜午後9時の「HEAT」が初回6・6、第2話3・9%、水曜午後10時の「リスクの神様」が7・0、6・0%、木曜午後10時の「探偵の探偵」が11・9、7・5%。「恋仲」が「最後のとりで」だった。