オダギリジョー(39)が映画「オーバー・フェンス」(山下敦弘監督、来年秋公開)に主演することが9日、分かった。

 85年の芥川賞候補作の同名小説の映画化で、函館を舞台にしたラブストーリー。主人公と関係を深めていくホステスを蒼井優(30)、2人の関係を見つめる元会社員を松田翔太(30)が演じる。

 映画「オーバー・フェンス」は作家佐藤泰志氏の同名小説の映画化でテーマは「共に生きる」。「愛をなくした男」「愛を求め続ける女」の恋愛模様を描く。オダギリは、妻を追い詰めてしまったことへの自責の念で離婚後は会社を辞め、故郷で心を空っぽにして過ごす主人公を演じる。人と距離を置き、感情を深く押し込めて生きている男だ。星野秀樹プロデューサーは「セリフがなくても心情が表現できる俳優」としてオダギリに出演を依頼した。

 オダギリは「みんなで過ごす時間は劇中の関係性を見事に反映したり、より深めたり、貴重な時間でした」と話している。