石丸幹二(50)主演で大作ミュージカル「スカーレット・ピンパーネル」(10月=東京・赤坂ACTシアター、10・11月=大阪・梅田芸術劇場、11月=東京国際フォーラム)が上演されることが27日、分かった。

 フランス革命の時代、無実の貴族たちを救い出す謎の集団「スカーレット・ピンパーネル」の活躍を描く作品。ベストセラー小説「紅はこべ」を原作に、フランク・ワイルドホーンが音楽を担当し、97年にブロードウェーで初演。日本では08年と10年に宝塚歌劇団が上演し大ヒットした。今回は石丸が集団のリーダーでシャレ者の英国貴族パーシー、妻マルグリットを安蘭けい(45)が演じる。

 連続ドラマ「半沢直樹」の出演以来、ドラマ、映画でも活躍する。石丸は「罪のない人を助ける、大人のヒーロー。映像でいろいろな役を演じて新しい引き出しもできた。自然体で人間くさい、石丸のパーシーを作りたい」。ワイルドホーン作品は3月再演の「ジキル&ハイド」などに主演しており、「耳に心地いい曲が多いが、演じて、歌いきるにはパワーとテクニックが必要。体幹トレも始めます」。

 日本初演でパーシーを演じている安蘭は「宝塚時代の宝物のような作品なので大切に、大事に作り上げたい」と意欲的で、石丸も「初演で演じた方と一緒なので、励みになる」。四季時代は「貴公子」と呼ばれたが、久々に華やかな衣装に身を包み、「格好いい立ち回りも見せたい」。共演は石井一孝、佐藤隆紀ら。

 ◆「スカーレット・ピンパーネル」 ロベスピエール率いる革命政府は貴族たちを反革命の罪で処刑する中、貴族を救う謎の集団「スカーレット・ピンパーネル」が現れ、パリ中を騒がせる。革命政府のショーブランは昔の恋人で、英国貴族パーシーの妻となったマルグリットを利用し、集団の正体を暴こうとするが、実はパーシーが集団のリーダーだった。ブロードウェーでトニー賞3部門でノミネートされ、宝塚版は菊田一夫演劇大賞を受賞。