歌手中森明菜(50)の新曲を、ポルノグラフィティの新藤晴一(41)が書き下ろしたことが7日、分かった。タイトルは「ひらり-SAKURA-」(24日発売)。入退院を繰り返してきた明菜だけに、これまでは苦悩と病気との闘いの日々をつづった作品が目立ったが、今回の新曲のテーマは春。新藤との異色のコラボで初の桜ソングにチャレンジする。

 明菜の16年第1弾は、女心を切なくも温かく歌った極上の桜ソングに決まった。作詞を手掛けたのは新藤で、明菜自らの選定だったという。現在の明菜を最大限に表現した作品に仕上がっている。

 2年前に音楽活動を再開した明菜だったが、作品は苦悩と病気との闘いの日々を歌った作品が目立った。「自分ではどうにもならないいら立ち、焦り…でも、それを乗り越えようと頑張ろうという明菜の思いが1つ1つの作品になってきた」と関係者は振り返る。だが、今作はデビュー以来、シングルでは初めて桜ソングに挑戦することになった。体調も戻り、音楽活動に前向きになっている証しともいえそうだ。

 レコーディングは明菜本人の希望で米ロサンゼルスで行われた。制作担当者は「年末年始を返上してのレコーディングだった。新たな音楽づくりを楽しんでるようだった」と話した。

 昨年末には6年ぶりのオリジナルアルバム「FIXER」を発売。アルバムタイトル曲は、ビートたけし、西島秀俊共演の映画「女が眠る時」(ウェイン・ワン監督)のイメージソングにもなった。「FIXER」は新曲「ひらり-SAKURA」のカップリング曲として収録される。

 明菜にとってアルバム「FIXER」は20年5カ月ぶりのオリコントップ10入りだった。関係者は「当然、歌姫明菜のパフォーマンスを期待したい。再開後の音楽活動も順調で、楽曲も量産し、ようやくエンジンがかかってきた。時期は分かりませんがナマ明菜を望むファンの期待にも応えられるのでは…」と完全復活は目前のようだ。

 明菜が最後にファンの前に立ったのは09年8月。横浜市の「開港150周年」でのライブだった。新曲発売に次いで、今年はステージでの復活も期待されている。