喉頭がんのため2014年に声帯の摘出手術を受けて声を失った音楽プロデューサーのつんく♂(47)が、手術後の絶望から救ってくれた“恩人”だとしてTOKIOのメンバーに感謝の気持ちを明かした。

 つんく♂は12日放送のTBS系「白熱ライブ ビビット」で同番組MCの国分太一(41)と対談。2001年に同グループをプロデュースして以来、メンバーとは親交があり、自身の手術直後には支えてくれた妻を連れてTOKIOのコンサートを鑑賞したという。

 そして手術から1カ月半が過ぎた頃、つんく♂は妻への感謝の気持ちを示したいとの思いから、TOKIOメンバーとホームパーティーを開催。メンバーとサプライズでミニライブを行い、つんく♂もギターで参加したという。そのライブは妻や家族への贈り物だったが、つんく♂自身、元気づけられたという。

 ちょうどその頃、これまで携わってきたハロー!プロジェクトの総合プロデュースが契約終了。術後で食事もろくに喉を通らない状況でもあり、精神的に不安定になっていたという。しかし久しぶりにギターを弾きセッションしたことで、音楽を始めたばかりでバンドに夢中になっていた当時の思いがよみがえり、再び音楽の喜びを感じられたという。「声を失ったことで、もうステージにあがることはないと勝手に決めつけていた」というつんく♂だが、この日の演奏で「まだやれる」と勇気づけられ、後に母校の近畿大学での入学式に登壇することにもつながったという。

 つんく♂は立ち直るきっかけを作ってくれたTOKIOメンバーに「ホンマに心が生き返った。今日の俺とか家族につながった瞬間やったので」と感謝の気持ちを伝え、そして妻からTOKIOのメンバーへの感謝の気持ちがつづられた手紙を渡した。

 国分はつんく♂の言葉に「つんく♂さんって、なんでこんなに強いんだろう。人前で絶対泣かないじゃないですか」と、大粒の涙をこぼし、「またつんく♂さんと一緒に音楽を作っていきたい」と語った。